インタビュー 2024/10/11

茶道の学びが料亭で活きる。おもてなしの心と美しい所作がつなぐ和の世界。

浅田では、日本の伝統や文化、風情、そしておもてなしを大切にしており、その精神は茶道にも通じています。今回は、2名のスタッフへのインタビューを通じて、茶道の学びがどのように浅田で活かせるのかをご紹介します。

茶道と料亭に共通する、おもてなしの心とは

茶道の経験は、料亭での接客に多くの場面で活かされています。お客様を迎える準備から、着物を着ての所作、さらにはお客様の様子や場の雰囲気を察知する力まで、茶道の学びが重要な役割を果たしています。

 

・心をこめた準備
茶道では、茶席の趣旨に合わせて道具や花、お菓子を整え、茶室を清め、心を込めて準備します。この精神は料亭でも同じです。お客様に合わせた席や器を整え、道具を丁寧に準備し、お帰りの後は元通りに手入れをして次に備えます。この徹底した準備こそが、おもてなしの基礎です。

・美しい所作
茶道では、指先にまで気を配った動作が求められます。この繊細な動きは、料亭での接客でも重要です。着物を着ての美しい所作やお辞儀は、自然に接客に反映されます。

・季節感の意識
茶道では四季の移ろいを大切にします。この感性は、料亭で室内に活ける花や食材の選び方にも現れます。お客様に日本の四季を楽しんでもらうおもてなしへとつながっています。

・空気を読む力
茶道では、亭主と客が自然と間合いをはかり、点前を進めます。この「空気を読む力」は、料亭における柔軟で的確な対応にも活かされます。

・感謝と敬意の心
茶道では、謙虚な心を持ち、立場の上下を問わず、お互いを敬う姿勢が大切です。お茶会を円滑に進めるには、協調性と必要な場面で的確に動く力が求められます。この姿勢は料亭でも同様に活かされ、スタッフ同士の連携やお客様への細やかな心配りにつながっています。

茶道を学んだスタッフに聞く、おもてなしへの活用法

茶道の教えが、接客の基礎になっています

私と茶道の出会いは、子どもが1歳の時に参加した託児付きの茶道教室でした。もともと着付けを学んでいましたが、茶道を通じて着物をより楽しめると感じ、月1回のお稽古を続けました。先生が素晴らしく、次第に茶道の奥深さに惹かれていきました。

茶道で学んだ季節感や所作は、料亭でのお客様対応や準備、片付けにも大いに役立っています。また、器の扱いや指先の美しい動作など、茶道で培った細やかな気遣いが、接客を通じてお客様に心地よさを提供できていると実感しています。

さらに、茶道を通じて相手を思いやる心や謙虚さも身につけました。多様な方々と関わる中で、スムーズに進行させるためには謙虚さを保ちつつ、必要な場面では自ら積極的に動くことが求められます。まだ勉強中ではありますが、そのバランスを大切にし、状況に応じて柔軟に対応できるよう心がけています。

(大手町浅田店長/藤澤)

相手を思う心配りを大切にしています

私は中学生の頃から茶道部に所属しており、社会人になってからも母校の先生のもとでお稽古を続けています。現在は学校の部活動等の指導も行い、茶道は私の心のよりどころとなっています。

茶道の世界は奥が深く、お茶やお菓子、書、お香、お花、工芸、建築、着物など、日本文化を様々な角度から学べる魅力的な習い事です。

料亭で育まれてきたお座敷の文化にも同様の魅力を感じ、格調高いお部屋や正統派の日本料理、芸者衆が唄や踊りを披露する宴席が今も開かれている場所への憧れの気持ちもあって浅田の求人に応募しました。

日常的に加賀蒔絵や大樋焼、九谷焼の器に触れ、伝統を身近に感じられるのも楽しみのひとつです。

私は主に事務所でご予約の受付業務を担当しており、お客様と対面する機会は少ない立場ですが、お電話やメールのやり取りでお客様のご要望を汲み取り、お席を居心地よく円滑に進められるよう手配する役割は、お茶席での亭主の心持ちに近いように感じます。

千利休の教えのひとつで「降らずとも雨の用意」という言葉がありますが、ご会食のお席も急な変更やハプニングにも慌てないよう、当日までの準備が肝心です。

お客様に安心して非日常の空間をお楽しみいただくためにも、茶道を通して学び続けているおもてなしの心を活かせたらと思います。

(赤坂浅田・事務/松川)


 

浅田は、茶道を学んでいる方や、美しい所作を仕事に活かしたい方にとって、最適な環境です。茶道で培われた季節感や心遣い、所作は、料亭でのおもてなしにおいて大切な要素です。私たちは、こうしたスキルを活かしながら、日本文化の魅力をお客様に伝え、心から喜んでいただけるおもてなしを目指しています。

茶道の学びを活かしながら、一緒におもてなしの心を深めていきたい方をお待ちしています。